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私的風景の電脳記録
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「モエレ星の伝説」を体験する夜

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2013年度の前半期で僕が最も力を入れているプロジェクトである「モエレサマーフェスティバル2013」の開催が遂にあと10日となった。
このフェスティバルはタイトルについているように、言わずと知れた札幌の「モエレ沼公園」で開催される。
ここで僕は「モエレ星の伝説」という作品を来週送り出す。

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ランドスケープアーティストの先達であるイサムノグチの遺作とも言えるこのモエレ沼公園で、僕が作品を作らせてもらえる機会が訪れるとは思ってもみなかったが、今回プロデュースを担当される鳥本さんから上海でお話を頂いた時に二つ返事で引き受けた。
モエレ沼公園は札幌市の公園だが、このフェスティバル自体は昨年から地元の実業家の皆さんによる有志で花火が行われ、昨年は1万人近くの人が集まった。このフェスティバルの実行委員の皆さんは、チケットを手売りしたり、近隣への挨拶回りを一件ずつ回ったりと地道な努力をしておられて、こうした祭りを端緒に本気で地域プロデュースを考えて行きたいという想いを持っておられる。
そうした想いに共感する部分もあってお引き受けする事にした。


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今年は実行委員以外にも僕のような外部のプロデューサーやディレクター、アーティストを迎えて本格的に実施する第一回目で、僕は鳥本さんと一緒に花火含めたイベント全体の総合演出及びクリエイティブプロデュースとインスタレーションという関わりとなる。
元々はインスタレーションするアーティストの1人として呼ばれていたが、ある限定された範囲でする作品制作というカタチでは自分のメッセージを伝えられないと想い、いつものように色々と提案しているうちに、プロデュースや全体演出まで結果的にさせていただけることになった。
実行委員の皆さん及びプロデューサーの皆さんの懐の深さに甘えさせて頂いている。

僕がお話を頂いたのは2月末で、現地調査に行ったのが4月頭、そして本番は7月27日という突貫のスケジュールだが、本当に色んな課題や混乱した情報や方向性に整理がつかない中で、アーティストや演出チームの皆さんとベストを尽くして来たつもりだ。
実行委員長や副委員長を始めとする実行委員会の皆さんとの想いの共有はもちろん、総合プロデューサーの阿座上さん、一緒にプロデュースをする鳥本さんとともに、北海道在住のアーティストの磯崎さんや、上海在住の作曲家の林さん、実行委員の一人でもあるグラフィックデザインの黒川さんなど素晴らしいアーティストの方々のディレクションをさせていただいたのは本望だ。♭のアーティストもパフォーマンスに加わる。
また花火については東京の丸玉屋さん、北海道のヤマニさんなど経験豊富なプロフェッショナルのチームの技術力に甘えて、無茶な演出リクエストをたくさんさせて頂いた。
正直、本番どうなるか自分でも読めない部分もいくつかあり、かなりチャレンジングなことをしているが、もしイメージ通り全てうまく行けば今までに例を見ないような「物語花火」という新しいジャンルのパフォーマンスになるのではないかと思う。

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なぜモエレ沼公園でこうしたフェスティバルをするのかということの意味について、お話を頂いてからずっと考え続けて来た。それは祭りとはいかにあるべきかということを自分なりに考えるプロセスでもあったと言える。
僕らは日常をしっかりと生きることが重要だ。
その日常をしっかりと過ごすためにハレの場としての非日常な祭りを本来は行う意味があったはずだ。
しかしどうも今の社会を見渡してみると非日常が日常のフリをして居座っているように思える。
刺激に満ちた非日常が日々与えられるので、あんぐりと口を開けて待っている態度が当たり前になる。
自分が何を愛していて何に傷ついていて何に哀しみと喜びを感じるのか。
人が生きていく上で大切な問いにじっくりとまなざしを向ける余裕がないぐらい色んな情報や目の前のことに追い回される日常を送ってはいないか。
そしてそれを何度も繰り返している内に、少々の刺激では満足出来ない身体と心になってしまうのではないか。
そんな現状に危機感を感じている。目の前のことしか見ていない日々では自分の身の回りの小さな範囲でしか物事を判断しなくなる。
子孫に何を残せるのか、社会に何が貢献出来るのか__。
そういう大きなスケールで物事を考えることが本当に少なくなるから、目の前のことに一喜一憂を繰り返すのだと思う。
このモエレ沼公園では地球や宇宙といった普段の日常では感じることの出来ない大きなスケールの風景に触れることで自分のスケールを越えた出来事へ想いを馳せる。ことをきっとイサムノグチはメッセージとして伝えたかったに違いない。

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そのことをちゃんと感じ取るために一年に一度、ここで自分の身体や内面と向き合う不思議な「浄化と祈りの時間」を持てるようにすること。
それの体験が日々の自分のまなざしを変革することに繋がっているのではないかと思う。
我々が日々押し込めようとしている哀しみや喜びをちゃんと思い出して、それを確認するための祈りをこの地に刻む。
そういう内面の体験を経ることで私たちは日常をまたしっかりと生きる事へ繋がるという願いをこのフェスティバル全体に込めたつもりだ。
花火やアートやインスタレーションは主役ではなく、そういう体験の後押しをするためのものであってほしい。
そう考えてこの夜のイベント全体を「モエレ星の伝説」という大きな物語に乗せたインスタレーションにした。

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もともとゴミの埋立地だったこのモエレ沼公園にランドスケープアーティストのイサムノグチが初めてきた時に彼はこう言ったそうだ。
「ここにはフォルムが必要です。それは私がやるべき仕事です。」
それから20年以上が経ち、同じランドスケープアーティストである僕の気持ちはこうだ。
「ここにはメッセージが必要です。それは私がやるべき仕事です。」
うまくそのメッセージが多くの人に伝わることを祈っている。

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by innerscape | 2013-07-27 17:00 | インフォメーション

私“flw moon”が日々の生活の中で感じた事を見つめ直し記録します。
心のフィルターを通して見た日々のシーンをひとつづつ電脳に記憶させることで、果たしてどんな風景が見えてくるだろうか・・・?

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