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私的風景の電脳記録
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日常と非日常と超常

風景には日常、非日常と同様に「超常」という状況が在るのだと思うが、僕が進めている風景異化研究の射程範囲には超常現象も一部含まれている。
なぜならば風景の半分は想像力が見せているとすれば、その引き出された想像力の中には“怪異”と呼ばれるものがあるからだ。
それは古今東西、時代を問わず人々がその目撃を口にするものである。

「超常現象とは一体何なのか?」を科学的に解明するという問いも興味深いのだが、それよりも「人はなぜ超常現象を見てしまうのか?」という問いの方が風景異化論としては本質に迫れる可能性があるようにも思える。

実話の怪談ばかりを集めて語り続けている怪談作家の宇津呂鹿太郎さんに一年ほど前にそんな話しをしてみたら、実際にそれを公開で話してみましょうということになり、「妖しき怪談談義」というかなり際どいイベントへと繋がった。
これまで僕が参加した中ではかなり異色な内容だ。

僕は主催者ではなく、あくまでトーカーの一人として呼ばれている。
今夜に備えて結構勉強したつもりだが、元々そんなにオカルトに明るい方でも無いし、皆さんほど知識も多くはない。
トンデモな感じは否めないが、お声かかったので一生懸命に風景異化から切り込んでいきたいが、科学者から噺家までこの面子が集まって話する事はそうそうないので、これを機に少し勉強してみた。

心霊現象自体は僕にとってどちらでも良い事なのだが、「人間の意識と環境との関係」を考えるのに良い題材だと思っている。
“風景”が単なる物理的な環境ではなく、環境を捉える人の内部に生み出される物であるのであれば、意識や無意識の状態が変化すれば、環境の捉え方即ち風景も変化するというのは至極当たり前の話だ。
そうなると「意識とは何か」という問い、そして「意識と外界との関係は一体どうなっているのか」という問いへと繋がって行く。

僕は”今見えている風景がふいに違う風景となることがある”という現象を風景異化と名付けて研究しているが、超常現象や心霊現象というのはまさにその最たるものの一つだ。

風景異化から心霊現象を捉えた時に何が言えるのかを少し考えるためには、オカルトと呼ばれる現象について研究するところから始めねばならない。
かつて霊について研究した人々は何を知り、どこまで到達したのか。
果たしてそのような存在は居るのかどうか。

一応ひととおり人間の精神は肉体から独立しうるのかということを巡って、過去にどのような研究がされていたのかを調べてみた。
18世紀末のスウェーデンボルグに始まる近代の心霊研究の萌芽から、19世紀頭に大流行した交霊会の話、それに端を発してアメリカのデューク大学を中心に確立していった超心理学研究の紹介、そして心霊現象に対しての懐疑派達の理論が錯覚研究や認知科学、脳科学の角度からいかに展開されていったか、ヴァージニア大学の精神科に設立された人格研究所での臨死体験の研究から、最新の脳科学の研究、そして量子力学的なアプローチから意識と物の関わりを考察する研究から宇宙生命論の話まで。
僕が信じているのかどうかとは無関係に、近代以降どのような議論として熟しつつあるのかの概略をざっと調べてみた。

特に最近世界的に報告が増えている臨死体験。
おそらく医学の発達によって生還した人が多く居るのではないか。
最も古い記録ではプラトンの時代から臨死体験はあるらしいが、その記述が現代のものとかなり酷似しているのはなぜなのか。
死の今際に際して人々が見る風景には、古今東西、宗教を問わず共通のフォーマットが見られるという事実は非常に興味深い。
また最近のミシガン大学での実験では心肺停止してから30秒に渡って脳は活動を続けているらしく、その間に臨死体験者が見る風景が作られている可能性が高い。

より重要な問いは「霊が居るかいないか」よりも「なぜ我々はそれを見てしまうのか」だ。
そういう問いを建てれば死後の世界の研究ではなく、現在に生きる我々の認識の問題となる。


“否定派”の意見も大体そんなこんな感じだ。
「超能力信仰の最も強力な源は、不思議な出来事を日常生活の中で見聞きすること」ギロビッチ
「自然科学者を神秘世界に媒介するのは志向を放棄した平凡な経験」エンゲルス
「超常現象を信じたい人には信じるに十分な証拠が出る一方、信じたくない人には否定をするに十分な曖昧さが残る。そういうレベルの証拠しか出ないのが超常現象である。」ウィリアム・ジェームズ

一方で肯定も否定もしない懐疑派というのもたくさん居る。
科学的立場に立つと懐疑するのが一番良いのかもしれない。
カールセーガンはこういう。

「科学の核心は、一見すると矛盾するかに見える二つの姿勢のバランスを取るところにある。一つは、どれほど直感的に反する奇妙なアイデアであっても、新しいアイデアに対しては心を開くという姿勢。もう一つは、古いアイデアであれ新しいアイデアであれ、懐疑的に、かつ徹底的に吟味するという姿勢である。この二つのバランスを取ってはじめて、深い真実を、やはり深いナンセンスから選り分けることができるのだ。科学が正しい方向に歩み続けるためには、創造的な考え方と懐疑的な考え方の両方が必要なのである。」

そんな話を怪談ライブではしてみたが、これまで怪談作家さん達がしてきた普通の怪談ライブを期待してきた人は面喰らったかも知れない。
ただ漠然と盲目的に霊を信じている人や、そんなものは絶対に無いに決まっていると決めつける否定派の両方にとって共通に話せる土台をとりあえず用意した。

かつて怪異だったものは次の常識になっているかも知れないし、それでも残る怪異はあるのだろう。
しかし一番の怪異はランドスケープデザインやアートやってる僕のような人間がなぜこんなトピックを整理をしているのかということかも知れないと昨夜は感じた。
あらゆる風景を扱うのであれば人が死に際して見る風景や死後見る風景も研究と異化の範疇かと半ば諦めている。
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by innerscape | 2014-09-27 08:09 | 日常

私“flw moon”が日々の生活の中で感じた事を見つめ直し記録します。
心のフィルターを通して見た日々のシーンをひとつづつ電脳に記憶させることで、果たしてどんな風景が見えてくるだろうか・・・?

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