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私的風景の電脳記録
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活版印刷機の可能性

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は元印刷工場を改装した場所なのだが、実は1階の角には活版印刷屋さんのブースがあり、まだ現役で仕事されている。
主流がオフセット印刷の業界の最中、まだ活版印刷が現役で存在しているということがまずは驚きなのだが、最近ではその価値が見直されているという。
「版を押しあてて刷った」風合いはなかなかオフセットでは出ないという。

機械の構造自体も非常にアナログで面白い。
低圧電力で動くのだが、歯車とチェーンが回転し、けたたましい音を立てながら紙が刷られて行く様子を見ていると発明者グーテンベルクの偉大さがよくわかるものだ。

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日本語の活版は特に大変で、鉛の活字の数が英文と比較して膨大に必要になる。
それを一つづつ拾って、組版して印刷機にかけていく作業工程を踏まなくてはならない。
最近ではさすがに活版自体も減り、手軽な樹脂板で刷る事が多くなったらしいが、それにしても今ではそれを総合的に出来る職人さんが居らず、活版印刷そのものも減っていくと職人さんは語る。
そんな時代に逆行するようにアナログなものの価値にこだわりたい。

だから♭でイベントを行う時には活版印刷で刷ったチラシで告知宣伝をしようと企んでいる。
現役の職人が居る間は、まだまだ活版にも可能性が残されていると思うし、そのポテンシャルを活かすことを考えたいと思うからだ。

もしそんな観点で活版印刷機にご興味を持たれた方はご一報いただければと思う。

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by innerscape | 2009-11-02 18:51 | 装置と風景

工事看板のコンペ

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車に乗る人ならば一度は覚えた事のある感覚。
渋滞のイライラ感...。
いつになれば車が動きだすのか分からないし、どこが先頭かも分からない。
あのいらだちは実際にハンドルを握らずとも誰しも感じた事があるだろう。
しかもそれが道路工事による渋滞であればなおさらだ。

憎しみをぶつける対象もはっきりとしているため、みんなのために必要な工事とは分かっていても、ついいらだちを隠しきれずになる...。

そんな路上工事による渋滞のいらだちを何とか看板のデザインで解決出来ないだろうかという、ちょっと変わった研究会に昨年より出向いている。

京都精華大学が行う研究会だが、ランドスケープデザインの立場から呼ばれていくことになったのだ。
京都精華大は人文学科やデザイン学科と並んで日本でも初めてのマンガ学科があり、養老孟子さんが館長を務める京都国際マンガミュージアムの運営もこちらの大学が手がけている。

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そこで学科を超えて全学的に研究者を集めてこの研究会を行っているのだが、そこで工事看板の新しいデザインについてのコンペを行った。
対象は京都精華大学の学生とOBで、3部門に分けて募集した。
現状の工事看板を改良するアイデア、京都らしさを盛り込んだ看板のアイデア、渋滞のイライラを緩和する新しいツールやアイデアという3つだ。

結果は160点近い応募があり、京都国際マンガミュージアムで公開審査会を行う事になった。
色んなアイデアやデザインが出てくる中、高名な漫画家の牧野先生や、副学長で建築家の葉山先生などに混じって僕も審査していった。
稚拙な表現も多い中、出来るだけアイデアの面白さがあるものを中心に選ぶようにした。

今回はかなりハードルを下げて多くの案を募ったので案としては稚拙なものが多かったが、なかなかこうした学科を超えて募集するコンペというのは珍しいらしく、今後もこうした横断的な取り組みをしていければと思う。

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by innerscape | 2008-07-05 20:55 | 装置と風景

空間のポテンシャル×装置のポテンシャル

a0091712_4472849.jpgNTTデータと共同で今進めている地域配慮型アセスメントの一環で千里ニュータウンの佐竹台という街を歩いた。
事前に聞いた話では千里の中でもかなり古くて、ポツポツと空き家が見られる場所と言うこともあって、安楽死への期待も含めて歩いていたのだが、歩いているうちにこの時代に作られたものは、何だかしっかりとしたつくりのものが多いように思えてきた。
住宅も決して派手ではないが質実なものがあるし、公園にしても風景の骨格がきっちりと作られているように感じる。
年月を経ているので樹木がしっかりと空間をつくっているし、水面越しの風景もなかなか絵になるような構成をしていて豊かな空間が出来ているなというポテンシャルを読み取っていたのだが、一緒に歩いていたワーキングメンバーの方々の何人かからは公園を見てベンチもボロボロだし、遊び場も少ないというような意見が聞こえてきた。
確かにそうである。
ベンチはボロボロだし、水面には柵がついていて到底水辺には近づけない。遊具らしきものも見当たらない。
やはり普通に散策するという以外に使い勝手が思いつかないのだろう思う。

a0091712_4475460.jpg特に大きな場所なんかではそうなのだが、人が場所に関わるためには、そこに何らかのきっかけや装置が必要なんだと前から僕も感じている。
以前会った建築家の藤本壮介氏もそんな事を言っていて、せんだいメディアテークに行ったときに、家具の回りに人があつまっていた、つまり家具を中心に人のレイアウトが起こっていたのを見て、家具と建築の中間のような建物を設計できないかと考えたそうだ。
同じく建築家の塚本由晴氏も人をレイアウトするための治具(ジグ:加工するときに、特定の角度や位置に材を固定するもの)のような役割を果たす装置として自転車なんかの装置の可能性を考えている。
自転車の後ろが椅子やテーブルなんかの家具になっていて、それが何台か集まってくると路上にカフェが出現する装置を提案しているのだが、こうしたある装置が風景や状況を作ることに可能性を感じる。

こうした装置の可能性については僕自身もテーマにしていきたいところで、携帯するものとそれが挿入されることで、何でもなかった場所に何らかの状況が起きれば面白いと考えている。
とはいえ、それが無いからといってその場所のポテンシャルが低いかというと決してそうではない。
a0091712_44825100.jpgそれを支える空間のポテンシャルが高ければどこをどう改変すればもっと豊かな状況が獲得できるのかはおのずと見えてくるような気がする。
この街歩きの最初に少し映像を流して、一緒に歩くメンバーの頭を刺激しようとしていたのだが、その中で掲げたシャーマンの視点というのは、その場所の意味や関わり方などを全て取り払い、感覚的に気持ちいいかどうかを感じる視点として提示した。
それは空間のポテンシャルを発見するという視点でもあり、その次に示した演出家の視点はそこをどうすればもっと効果的に演出できるかという視点でもあった。
素直に感じることで発見できる空間のポテンシャル、そしてそのポテンシャルを効果的に演出する装置の両方が見えるときにその場所の可能性が少し開けて見える。
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by innerscape | 2005-09-09 04:43 | 装置と風景

緩やかなコミュニケーション

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6月30日から遂に神戸アートビレッジセンターで『kavcaap2005未来のドキュメント』が始まった。
このイベントはかつてダムタイプのメンバーであったアーティスト、ブブ・ド・ラ・マドレーヌ氏が総合プロデュースを勤めているのだが、ダムタイプの作品『S/N』や同じくダムタイプのメンバーであった高峰格氏の作品『木村さん』などの国内作品ばかりではなく、インドやタイなどの映像作品も出品されている国際展である。
今回は集大成ということで前年、前々年と異なり、プレスへの反響もかなり大きかったようで、人の入りも半端ではないようである。
僕らが担当していたギャラリーも、現場での作業がかなり難航していたが、なんとか無事に完成した。

最初に立てたコンセプトとイメージがそのまま立ち上がった空間を造れたので少し満足しているが、思わぬ効果もいくつかあった。
今回目指していたのは柔らかく区切られた空間を作ることである。
隣接するカフェの喧騒から少し距離を置きつつも、完全に遮断した内省的な空間を作るのではなく、緩やかにつながれている状態。7つの展示は独立しつつも関係性を持った状態を生み出したかったので、布という素材を選んだのだが、これがどうやら病室の空気感を持っているようである。
意図したわけではないが、何人からも病室のような印象を受けたという意見を聞いているし、エイズの問題を考える上でギャラリーが病室のデジャビュを覚えるという意見が出たのはとても面白い結果になったと思っている。

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つながれて一枚になった80mの布は、どこか一部分を引っ張ると全体に影響が及ぶようにデザインしてある。そのことは個人的な関係から感染したエイズの問題が、実は誰もが当事者になりうる可能性を秘めていて、今の社会全体の価値観を揺さぶる可能性があることを示唆するメタファーでもある。
布で作られたパーティションは、人が通ると風で少し揺れ、後ろに人が立つと影がうっすらと見えるというように、展示情報を乗せた壁そのものがインターフェイスとなって、裏側に立つ人と姿を見せないコミュニケーションが図れることも狙っている。
面白かったのは、ギャラリーの床面がきっちりとワックスがけしてあるので、そこに人の影が反射してはっきりとは見えない人の存在が感じられる空間になったことである。
これも布を地上から浮かして、床面を全て一つのフロアーとしてつなげたことが功を奏している。
社会を見渡しても直接的には見えにくいエイズの問題。
そしてエイズに向き合う人の存在が直接的なすがた形ではなくて、何かの媒介を通じた気配として感じられる緩やかなコミュニケーションのあり方を、何となく表現してみるとこんな雰囲気を持つのではないだろうかと思う。
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by innerscape | 2005-07-02 01:02 | 装置と風景

柔らかい空間と厳しいプロセス

avcaap展覧会の展示会場デザインのため連日神戸アートビレッジセンターへ詰めている。
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ダムタイプなどのアーティストとの調整も含め様々な問題を一つづつ確認しながらも現場は進んでいるが、やはり遅々としている状態がもどかしい。

現場でのテストピースとして一つのブースを作成して天井から吊ってみる。
空間のバランスがどこかおかしいので、少しワイヤーの長さを調整して5センチ下げてみた。
今度は平行がおかしいので少し吊り方を変えてみる。
こうした作業が連日行われている。

1mmのディテールが全体の空気感を支えていることの意味がよく分かる。
特に今回のような純化されたデザインほどノイズを許さないからである。
それに加えて、展示された内容とだけじっくり向き合えるように、余計な突起を一切排除した空間を目指しているので、白い布に直接文字を印刷していく手法を選んだため、細心の注意を払って布を取り扱わないといけない。
布は当初考えていたよりもやっかいな代物である。
なにせ幅が2.3m、長さがトータルで80mの布である。
さすがに一回の印刷ミスで全てダメにするようなリスクは負えないため、8つのピースに分割して進めているが、それでも8m~14mが1ピースの長さと言うことになる。
第一に取り回しが半端ではない。
工房での印刷をあきらめ、やっとの思いでギャラリーいっぱいに広げて位置を出していくが、素材が布なので少し引っ張ると伸びてしまう。
平気で1センチや2センチのズレが生まれるので、よほど注意して行ってたとしても、水平や垂直のラインはいとも簡単に崩れる。

ディレクションは僕が行っているが実際に作業を進めているのは職人でもなんでもなく、kavcaapの実行委員会のメンバーとボランティアスタッフである。もちろんこうした製作や現場経験は全く無い。

作業を進めていくうちに少しづつ手法が開発されてきたが、やはり根本的な取り扱いの悪さは改善されず四苦八苦する毎日が続いてさすがに皆の顔に疲れが見えはじめる。
シルクスクリーン印刷も半端ではなく大変である。
布なので、印刷する際には固定する必要があり固定するための装置を14mの布の下へくぐらせるのである。
失敗すると今の布がアウトになるので緊張感がほとぼしる。
また全て真っ白の布なので一点の汚れも許されない。

出来上がる空間はとても優しく柔らかく包まれる空間を目指しているのだが、そこへ至るプロセスは緊張感に満ちた堅い手法で積み上げられている。
今は皆が関わって楽しく作っていけるような参加型の手法や、作っているプロセスそのものに意味があるようなものづくりの現場というのもたくさんある。
しかし、展覧会のような一瞬の輝きで決まるような局面では、たとえ優しい空間を生み出すためとはいえ、こうした厳しいアプローチが必要な時もあるのだと思う。
その環境が出来上がるまでの苦労や緊張感は見に来る人々にとってはあまり意味をなさないものなのだろうが、そうして緻密に練り上げられていった結果、出来た環境に人が訪れて何かを掴み取って帰れればそれでいいのだと思う。
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by innerscape | 2005-06-27 01:10 | 装置と風景

エイズを考える空間

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6月の終わりから7月の頭にかけて、神戸国際会議場でエイズについての国際会議が行われる。それに合わせて6月30日から7月3日までの4日間、神戸アートビレッジセンターで『kavcaap2005』というアートイベントが行われる。

kavcaapは2003年から「アートの分野からエイズについての必要な情報とインパクトを伝えること、予防/治療/ケアへの理解と関心を深めること」をテーマに、関西在住のアーティストやNGO活動家、専門家と共に、アートマネジメントを学ぶインターンの学生が中心となって企画・運営し、開催に向けて活動しているイベントなのだが、今年のkavcaap2005で3年目になる。
国際会議に合わせて、こちらのイベントも国際的な内容になっていて、地元日本のアートはもちろん、エイズについてのインドの映画、タイの映画、ウガンダ、ブラジルの映像など様々な国からの出品がされる。

映像作品が主なのだが、イベントの開催期間はアジア屋台が出たり、トークイベントがあったり、ステージでショーがあったりと、内容的には盛りだくさんなので是非皆さん足を運んでいただければと思う。

CSCDの方も共催という形で関わっていて、神戸アートビレッジセンターの木ノ下氏はもちろん、看護学の西川氏がトークイベントに参加したり、本間氏の主催する哲学カフェがプログラムの中に組み込まれていたりと盛りだくさんである。
そんな中で、展示空間のデザインをまかされることになった。
国も言語も違う6組のアーティストによる7つの展示をどうまとめていくのか。

今まで、エイズについて考えたこともなかった僕は展示空間の風景をどう考えるべきかを、アーティストの方や実行委員会の方々と対話を重ねていく中で拾い集めている。

エイズは一人一人が向き合わなければならないとてもプライベートな問題であると同時に、誰かとの関係性の中で感染する病気でもあるため、誰もが当事者となる可能性を帯びている。
つまり個人の問題と、全体の問題がつながっていると言える。

そうした意味を考えながら今回の展示を見てみると、それぞれの展示で伝えられるメッセージは一つ一つが強い個性を持っているが、一つの大きな問題意識でつながれていることが見えてくる。
そのことを空間の上でも表現するべきだろうと考えている。
同時に、情緒や感情的な抑揚を持った空間演出はエイズについての誤解を招く可能性がある。

淡々と情報と内容だけが見えてくる風景を目指す事が、訪れる人々にとってメッセージをよりリアルに伝えれる可能性があるのではないかと感じている。
当日、展示ギャラリーの横ではカフェスペースやステージがあって、かなり騒々しい状態が予想されるが、一方でギャラリーの方では作品や自分の問題と静かに向き合う時間が求められる。

しかし固いパーティションを用いて賑やかな空間から隔離すること、そしてギャラリーで自己と向き合う時間を隠蔽する事が、エイズの問題と向き合うときに果たして正しい姿なのかという疑問が僕の中で生じている。

社会から隠蔽されないこと、隔離されないこと、他者の気配をどこかで感じている中で自分とじっくり向き合うこと。
そんな区切られながらも緩やかにつながれているような空間が生み出せないかと考えている。
そんな想いから、今回は一枚の長い布によって空間を大きく一つにつなぎながら分割していく方法を考えている。

布というプライベートな素材。
病室のカーテンやシーツといった看護や病気と関係の深い素材。
清潔感を持った抽象的な素材。
そんな素材で空間を包んでいく。

展示はその空間に「貼られる」のではなく、空間そのものに「刷り込まれ」ていくことでメッセージとしての純粋さが保てないかと、色々とスタディを始めている。

今後アーティストとの調整や実現に向けての様々な課題が出てくることになるが、そのことも含めてブレークスルーしていくプロセスが、僕達自身がエイズという状況に対してどう向き合うのかが問われているような感覚を覚えながら、実現に向けて色んな思索を巡らせている日々である。

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by innerscape | 2005-05-23 21:42 | 装置と風景

GPS携帯が普及すると孤独死するお年寄りは減少するか

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CSCDの臨床コミュニケーショングループの活動の表を見ながら考えていた。
そういえば今まで『医療や介護と風景』というテーマについて考えたことはあまりなかったように思える。

テーマを見てみる。

高齢者・障害者支援ネットワークデザイン
医療におけるメディエーション
多文化共生医療コミュニケーター養成プログラム
身体知とコミュニケーション
身体障害者と健常者をつなぐ演劇ワークショップ
老いの問題についての言語化
医療や看護における倫理やコミュニケーション

などである。

こうした医療の問題について風景という側面から何が出来るだろうか。
誰だって健康を望んでいるし、医療は全ての人にとって必要なサービスだ。

誰もが望んでいるようなことは既にパブリックな事柄である。
そうした時にどんな環境が、どんな風景像がそこに目指されるべきなのだろうか。
医療や看護の中で地域社会が出来ることは実は結構ある。
特定の障害を持った人々と、そうでない人々が交流を図れる場があれば、ケアや看護の面でも随分とやりやすくなるはずである。

屋外空間の設計などでよく問題にされるのはバリアフリーの問題である。スロープの勾配や段差、障害物の設置など色んな側面から配慮した設計が求められる。
それはそれで確かに必要な事である。
しかしそうした設計さえ守っていれば障害者や高齢者などがハッピーに過ごせるかというと決してそんな事はない。

例えば車椅子の方や足元がおぼつかないような高齢者が高低差のある場所を行き来したいときに、スロープがなくとも、段差があろうとも、周りに手を貸してくれる人が居るということで解消できることもある。
そうしたコミュニケーションのある風景像が目指されることがやはり大切な事なのだろう。

以前、ワークショップの一環で高齢者と子供が交流する風景を生み出せないかと思って『老人クエスト』という提案したことがある。これは一斉風靡したエニックスのゲーム「ドラゴンクエスト」にちなんでつけた名前で、子供がするゲームである。

結局アイデアとしては没になってしまったが、こうした臨床コミュニケーショングループの活動表を見ていると、再び考えてみてもいい可能性の一つではないかと思えてきた。

アイデアの元になったのは実際に東京の方で発売されているGPSを使ったゲームである。
そのゲームではプレイヤーは実際にGPS携帯を持って街を移動しながら、特定の場所にたどり着き、そこでヴァーチャルに設定されたアイテムをダウンロードしていくというゲームである。

ここではアイテムは特定の場所に設定されているのだが、それを地域に住む高齢者にしてみてはどうかというのが提案の内容である。
高齢者は宝物を守るガーディアンとして機能する。そして子供達は実際に街をウロウロしている高齢者たちに話しかけてアイテムをダウンロードさせてくれるように交渉しなければならない。
二つ返事でダウンロードさせてくれる人も居るだろうし、中には何か用事をしないとダウンロードさせてくれない頑固なおじいさんが居るかも知れない。
そこには高度なコミュニケーションが必要である。
もしこうしたゲームが普及するなら、子供達が高齢者を見る目つきが随分と変わりそうだ。
街ゆくおじいさんを発見すると子供達には宝物に見えるだろう。こぞっておじいさんによってたかってアイテムをお願いするかもしれない。
ひょんなことから地域のゲートボール大会などに出くわすと大変である。
あちらこちらで子供がおじいさん、おばあさんに集まりゲートボールどころではなくなるかもしれない。
中にはなかなかダウンロードさせてくれないことで伝説になるおじいさんなどが出てくるかも知れない。
コミュニケーションの経験値を積んでから再びチャレンジなんてこともあるかもしれない。

そしてそうやって高齢者はこぞって街を歩くようになったり、子供とコミュニケーションを図ることを通じて新たな生きがいなどを見つけられないだろうか。
きっと高齢者が子供の人気者になっている風景が出来上がるだろう。

アイテムガーディアンとして設定されるのは障害者であってもかまわない。外国人であってもかまわない。もちろん誰であってもかまわない。目的はコミュニケーションのある風景を生み出すことなのである。

医療や介護に対してランドスケープデザイナーがアプローチできることの一つに、こうしたコミュニケーションのある風景を目指してゲームの提案をしてもいいはずだというように思っている。
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by innerscape | 2005-05-11 21:52 | 装置と風景

私“flw moon”が日々の生活の中で感じた事を見つめ直し記録します。
心のフィルターを通して見た日々のシーンをひとつづつ電脳に記憶させることで、果たしてどんな風景が見えてくるだろうか・・・?

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