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私的風景の電脳記録
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流行についての覚書

非日常を仕組むのは日常での連帯や意味を強化するためにあるべきだと思う。非日常の方が派手で意識に上りやすいが、それに惑わされて日常の持っている力の大きさを軽視してはいけないのだろう。非日常と日常を繋ぐ反日常として役割を果たせるかもしれないのが、風景異化なのだと改めて自分のしている事を認識している。

自分にとって意図的に情報遮断をする時間というのはとても重要なことだ。情報が入ってくればくるほど自分の思考が深まらないことがあるので、そういう時はあまり情報を入れずにちゃんと内を見つめる事にしている。
あちこちに出かけて情報収集するのも良いがそれに溺れぬようにせねばならない。

特に「流行っている何か」を見に行く事は自分にとってあまり重要でない事の方が多い。みんなが見ているから自分も見なければという強迫観念は本質的なまなざしを曇らせる事がある。既に流行っているものは自分が発すべき問いをはらんでいないのだからそれに追随しなくても良いと思っているし、自分がそういう立ち位置だということも自覚している。だから常に注目されないマイノリティ感があるのかもしれない。
人は何か与えられた「答え」を見たがるし、そういうものに光が当たるのも理解出来る。でも本当に重要なのは「問い」であって、答えは個々人がそれぞれが決めていかねばならないのだと思う。人に「答え」を考えてもらうのではなく、自ら「問い」を立てて「答え」を導く態度を持つ事の方が流行を追いかけるよりも余程重要なのではないかと感じる。

人は流行を追いかけるのに精一杯だ。まるで流行に取り残されると自分が無くなってしまうかのように必死で心配している。だから何とか乗り遅れないように流行の情報を仕入れて、流行のイベントに出かけて行き、流行の答えに飛びつこうとする。
そうやって次々と通り過ぎて行く今ばかりを追いかけ続けていることで、今や流行を消費し続けることに疲れやしないだろうか。今のデザイン業界を見ているとそう感じてならない。

建築やデザインやアートが自分を飾るためのファッションになってしまっているのであれば、それはもう本質からはずれてしまっているのだと思う。クリエイティブ業界の人間が増えることが良い事だと信じていた時期もあるが、その増え方や流行り方に異様な空気を感じているのは僕だけの感覚なのだろうか。

世を冷静に眺めていて、人や街のお洒落度が上がって行くことを単純に喜べないのは、そこに何とも言えない異様さが漂っていると感じるからだ。流行っているものの中にはもはやクリエイティビティもクリティカリティも薄れていて、そこには流行を取り込むことで、自分が何とか世界に組み込まれている事を確認しようという未成熟な自意識を見て取ってしまうのはあまりにうがった見方なのだろうか。

注目されているから、人が良いというものだからという理由だけで何かを選択するのであれば、それは自分の頭で考えることを放棄する危うい状態なのだと思う。
ブランドやブランディングという言葉の持つ危うさとも実は無縁では無いと思うのだが、人に何かの価値や答えや幸せを決めてもらうのは実はかなり危ない状態だと僕は思っている。もちろん光が当たらない良いモノにちゃんと光をあてて価値を示すという本質的なブランディングも一方では確実にあるのだとは思うが。

取り立てて騒ぎ立ててブームを起こすというのではなく、もっと静かで着実に社会を変革して行く方法がないかと考えている。非日常性、スペクタクル性の中にはもう何も無いのではないかと随分前から思っているが、政治が劇場化してくることも含めてますます加速された状況になっていることを嘆く。本当に起こる革命とは日常の中に反日常性を作ることだとずっと思っている。非日常はそこらに溢れ過ぎていてもう何かを変える効力を持たないだろう。

本当に刮目して追いかけねばならないのはマジョリティではなく、マイノリティなのだと思う。マイノリティであるということは単にマニアックであるということとは似て非なる可能性が潜んでいるが、多くの人はそれに気づかずにいる。特にマスメディアが鈍感かつスピードが遅いので、多くの人に届く頃にはマイノリティの問いがもう次のレベルに移っている場合が多い。流行や答えは移ろって消費されるが、問いや思考は蓄積され深まる。

マイノリティが開いた地平がだんだんとマジョリティに広まっていくのだが、それが流行り出した段階でようやくマスメディアは注目する。マスに受ける事が確実に分かっていないと動く事が出来ないほど機敏さを失っているからだ。
フリーペーパーやミニコミ紙などの方が情報や新たな問いの萌芽に敏感なのは機敏さがそこにあるからだと思う。もちろんFacebookも同じだ。リアルタイムで問いを立てて行けるからだろう。

本当の意味での創造性がいわゆるクリエイティブ業界の中にはもはや無いというのが嘆かわしく感じる。ジャンル化されてしまったものは既に答えが定まっていて、そこにはクリティカルな問いが消滅している。やはり領域の間や、越境する存在の中に創造性が移って来ているという感覚がより強まって行く。
発せられた「問い」がマジョリティに浸透して行くというのはある意味で「答え」が出ている状態でもある。それは意味があることではあるが、その「答え」が創造を装いながら実は消費の方向を向いているのか、それとも社会の新たな局面を切り開くことが出来ているのかを見極める目は持たねばならない。

既に注目が集まっている所に光を充てるのはただ勝ち馬に乗りに行くだけで、そこにクリエイティビティは何ら感じない。あまり注目はされていないが、重要な問いがはらまれているものを掘り起こしちゃんと光を当てることの方が消費的ではなく、社会の次を描こうとする態度だと想う。
難しいのは今から売れそうなもの、流行りそうなものを扱う時で、それに関わる事で社会的な問いを深めていく態度を持つのか、それともそれを単に利用することで一発当てようという態度を持つのかで、やったことの評価が分かれる。
今の時代の価値観というのを敏感な人は肌で感じている。特にアーティストはカナリヤみたいな存在なので、かなり早くに反応して次の道を模索している。むしろ完全に時代の感覚から取り残されているのは政治家の方で、そんな人間達がシステム作ると全員が死んでしまうかも知れないので密かにヤバイと思っている。
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by innerscape | 2012-11-15 15:20 | 情報デザインと風景

メディアがつくる人格へのまなざし

TwitterやFacebookやブログなど一通り続けてきたが、最近になって自分で自分の書いたつぶやきをレファレンスすることが多くなった。
その時々に想うこと感じることを書いてきたのだが、それが振り返るとリアルな自分の感覚の記録になっているので、思考の深まりや積み上がりの度合いを図る重要なツールになってきている。

僕自身はTwitterやFacebookやブログなどは誰かを批判するために書いているのではなく、全て己の中にある感覚を吐露しているに過ぎない。
批判的に眺めるという事は、自分自身にもその感覚があるからそれが見えてくるということであり、ここで吐露しているのは自分の内にもある感情に対する批判でもある。
だが、読む人によってはそにつぶやきが自分のことを批判していると勘違いしたり、誰か特定の人物を批判しているようにも読み取れるらしく、批判的で攻撃的で皮肉めいたことを言う奴だと受け止められる事が多い。
最近人と会う機会が多いせいか、会ってみると意外とそうでも無いと言う意見もよく頂くようになってきた。

「Twitterでは怖い人だと思ったけど会ってみると全然違った。」
「写真が怖そうで気障ったらしいのできっとイヤな奴に違いないと思っていた。」
「意外とお茶目なところがあったんですね。」

直接お会いした方々からは今のところ全体的に好印象の意見なので毎回胸を撫で下ろすが、どうやらかなり怖い人物に見えるらしい。
一度ひどい目に会ったのは、1、2回しか会った事のない人がネット上のつぶやきだけで僕の人物像を勝手に判断して、執拗に責め立ててきたことだった。
じっくりと向き合ったわけでもない人を追いつめて揶揄する感性には賛同出来ないが、言葉だけを追いかけているとそういう補助線を持つことを理解しないわけではないので、大人な対応でその場はおさめた。

僕はSNSのつぶやきでその人間を判断するのは浅薄なことだと思っている。
というよりもSNSだけでなく、顔や身なりや外見で人を判断するのは危険だと昔から思っている。

もちろんある程度のことはそこから判断することが出来るが、人間はもっと奥の深いものだと思っているので、そういう記号的な部分で下される判断に対して懐疑的でもある。
その記号の裏側に隠れているその人の様々な情報を感じる能力の方がよほど重要だと考えているし、表面情報でしか判断出来ない人とは何か一緒に出来るとは思っていない。
同様に、これ見よがしに表面情報を押し付けてくる人とも何か一緒にしたいとは思わない。

このメディア時代で人間像を捏造する事など簡単だし、言葉の意味は言葉以外の文脈で決定される事の方が多い。同じ台詞でもどのようなトーンや文脈や情感で言うかによってその意味はまるで真逆になることがあるのは、役者や演出家ならば当たり前のように意識している事だ。
それが文字だけではなかなか判断出来ないことがある。しかも140字などという短い言葉でなおかつ特定の誰かに伝えようとしているのではないつぶやきだとなおさらだろう。

僕がしているのは「まなざしのデザイン」だ。
風景の補助線をデザインすると言い換えることも出来るが、それはそっくり人間の様相にも当てはまる。
役者として自分の身をもってそのまなざしをデザインすることもあるし、普段の言動からして実験的にそれを楽しんでいるところがないと言えば嘘になる。
だからこそ共に何かを語る人間はちゃんと人のことを見るようなまなざしを持って欲しいと願っている。

誰かの言葉なり身なりなどを見る時には、ある補助線が先にあってそれに合わせるような形で見ている事が多い。ここでの補助線は偏見やバイアスと行ってもいいのだろうが、それ無しに純粋な感覚で人も風景も眺める事は難しいことだとも思う。
そのことを僕らは忘れて物事を考えがちだ。

僕がしている「まなざしのデザイン」は最終的には、僕がしなくても皆が自分で出来るようになればいいと思っている。
ある偏見に陥らず、情報を絶対化せず、まなざしを向け発見し続ける態度を持つこと。
今自分が見ている世界は物事の一面でしかないと真摯に受け止め、容易に価値判断を下さずに自分の頭で考え続ける態度を持つこと。
何かをネガティブに問題化せずに、その中に可能性と希望のまなざしを持って取り組む態度を持つ事。
そして自分の不幸の理由を誰かに預けずに、自分のまなざしをデザインする態度を持つ事。

それは消費中心の生活から創造中心の生活へと自分をシフトすることでもある。
そういうメッセージは常に持っていたいと思う。
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by innerscape | 2012-08-07 19:00 | 情報デザインと風景

関西大学インターフェイス工学にて講演

関大へ向かう道中で論文の受け渡し。大阪の名所絵図と観光ガイドブックから江戸時代と今とでどう風景が変化したのかという研究を昔していたが、雑誌「大阪人」での参考にしたいようだ。今でも基本的な研究スタンスは変わっていないのだが。

関大での特別講演が終了。たくさんの人が来てくれて感謝。クリエイティブシェアの話も熱心に聞いてくれていたので、こちらも話に熱が入る。でもやはり時間は1時間半とかかかるな。日曜の伝書鳩の持ち時間20分なのにどうしようかなと。

風景異化学とインターフェイス工学とを総合的に仕掛学の中にまとめて行く中でどうしても避けて通れない課題として賞味期限の問題がある。このあたりをどう検証し回避するのかということを今回の研究の中でも考えねばならない。松下先生とも議論していた課題の一つ。
風景異化にヴァーチャルリアリティは有効なテクノロジーだと前から考えているので、ヒューマンインターフェイス系の人とは相性が良い。一方で、テクノロジーにいかにも頼りましたというのがプリミティブ派なランドスケープとしてはつまらなく感じる。彼らの技術をどう演出するかが腕の見せ所。
場合によってはテクノロジー的には大したことのない事でもすごく見える時がある。任天堂WIIもそうだし、オリザさんが演出したロボット演劇もそうだが、ようはどう演出するかだと思う。



【下記はツイッターで拾った聴講者の感想】

「今日のハナムラチカヒロ (@flwmoon) 先生の講演、大変興味深く、楽しく聴かせて頂いた。私の研究が事故・災害関係なので、もう少しそのあたり聴きたかったけれども、予定が詰まっていてお話できなかったのが残念。医療の文脈で、事件・事故被害者・遺族の風景異化ができないかと考えた。」

「ありがとうございました!時間を空けてもう一度聞くと、いっそう核心に触れたような気になり、何故か森に造花を植えたプロジェクトとアートカフェプロジェクトの話の途中で泣きそうになりました。そう友人に話すと、友人も同じ体験をしたそうで、それ程魅力的な話でした。」

「遅ばせながら先日は講演ありがとうございました。私も泣きそうになった一人です。デザインの可能性をすごくすごく感じることができました。またアトリエの方も行かせてもらいますね。」
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by innerscape | 2012-01-19 22:00 | 情報デザインと風景

活版EXPO1の会場映像

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ちなみに活版EXPO1の会場「アナクロステーション」を組み上げる様子をフルプラスの佐藤さんに撮影してもらいました。
こちら

コンセプトにも書きましたが実際の活字を組むように会場を組み上げてます。
お手伝いいただきました皆さん、本当にありがとうございました。
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by innerscape | 2011-02-18 17:15 | 情報デザインと風景

活版EXPO1「アナクロステーション」盛況です

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2月11日から梅田ブリーゼブリーゼで行われている活版EXPO1が大盛況だ。
2月11日〜27日までクリエイティブエキスポと題して、梅田ブリーゼ全館とメビックがコラボレーションしたイベントが行われているがその一環で活版EXPO1も行われている。
前回はうちのアトリエで行った。)


全体コンセプターとクリエイティブディレクションのハナムラはいつものごとく会場デザインを。
今回は宮沢賢治の“銀河鉄道の夜”をモチーフに「アナクロステーション」というタイトルで全体をまとめてみた。

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銀河鉄道の一節に、主人公のジョバンニが活版所で活字を拾うシーンがあるのだが、その一節を抜き出して、展示台として並べてみた。
一つ一つが活字を模したダンボール箱になっていて、文字組するように空間を組み上げた。
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裏から見ると、普通に読めるので、ブリーゼの吹き抜けに居る人にもアピール出来る。
紙の手触りを空間にまで拡げたかったので、この素材を選ぶ。
僕は毎回空間デザインやインスタレーションする際には素材の必然性にこだわるのだ。
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もう一つ今回の目玉は「活字星」という僕の新作。
作品と商品の間のものを作る試みにしている。
梅田経済新聞にも掲載された。

こちらも「銀河鉄道の夜」からイメージを借りて来ているが、活版所でジョバンニが拾った活字が銀河になったらという仮想のストーリーを当てはめている。
鉱夫達が銀河から活字星を拾い集めて来て、それをこのアナクロステーションで貨物列車に積み込むというイメージで風景を作ってみた。
手法はご存知、僕の持ちネタのガリバースコープ
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確か実際の賢治のお話では鳥を捕る人は居たが、星を狩る人は居ない。
これは宮沢賢治へ当てた僕からの回答だ(と勝手に思っている)。

さてこの活字星は実はキーホルダーの形で販売している。
好きな文字を一つ身につけるという習慣は、何か素敵なことのように思えるのでこういう形で販売してみてはどうかと提案してみた。
汚れやインクのにじみをわざと残した状態でコーティングしているので時間の蓄積が感じられる。
文字の違いや汚れの違いから一つとして同じものがないという意味で作品であり、それを販売する商品でもある。
大量生産され大量消費されるのではなく、消費のあり方を変えながら時間を溜め込んだプロダクトにならないかと考えた。

「このような物が売れるのか?」と半信半疑だったメンバーも居たが、フタを開けてみると皆さん、買って行く買って行く。
あっという間に入れ替わってしまうぐらい大盛況だった。
一日に出てくる文字は100文字。
文字との出会いは一期一会だ。
その時に縁のあった文字と出会えるというのも素敵だと思う。

貨物列車をイメージしてデザインした箱(活版印刷で)の中に入れて販売している。
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他にも、活版EXPO0でもした手金活版印刷のワークショップをさらに進化させて、今度は文字組まで自分で出来るのと、8名のクリエイターをコラボーレションして作ったオリジナルポストカード。そしてワークショップチケットなど、盛りだくさん。

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手金印刷機に光を当てる街灯は♭の一階で独り寂しく制作したが、これも作品。

ここを駅と見立ててアナクロ文化を考えるきっかけになればいいと思う。
コンセプト文も乗せておきます。
27日までやっているので是非実際に体感しに来て下さい。


以下、ハナムラのコンセプト文。


「アナクロステーション」
古くから行われてきた活版印刷は、職人の手で活字を一つずつ拾って行う印刷技術です。
手作業で拾い組み上げているため、通常のオフセット印刷とは異なり刷りにムラが出たり、紙に凹みがついたりするなど一つずつの印刷に個性が出るのが特徴です。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」には主人公のジョバンニが働く“活版所”が出てきますが、懸命に手で活字を拾うジョバンニの様子は昔の印刷の風景をイメージさせてくれます。
そんな一説をそのまま抜き出して大きな活字として並べることで、この活版EXPO1の展示会場を構成しようと考えました。ダンボール製の大きな活字模型を文字組するように積み上げ、紙の手触りをそのまま空間にまで拡げています。
世界がデジタル化に向かう中、活版印刷のような手作業によるアナクロな産業は生産性だけを考えると既に必要とされないものなのかも知れません。しかしこうした技術や産業の中に込められている人の温度を伝える方法を、急ぎ足で通り過ぎるあまりに見過ごしてしまうのは寂しい事ではないでしょうか。活版印刷に象徴されるようなアナクロな技術を未来へどうつないでいくのか。銀河鉄道の夜にちなんで、この場がそのことを考えるステーションになればとの想いで空間をデザインしました。


「活字星 〜星になった活字たち〜」

 古くから行われてきた活版印刷は、職人の手で活字を一つずつ拾って行う印刷技術です。一つ一つの活字のすり減り具合などによって一様に刷れない事もあり、今では印刷の主流はオフセット印刷と呼ばれる方法に変わってしまいましたが、活版印刷を通して刷りにムラが出たり、 紙に凹みがついたりすることなどを個性として評価する見方も増えて来ています。そんな活版印刷の主役でもある活字をリサイクルし身近に手に取れるようにました。
 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の一節「活版所」には活字を拾う様子が出てきます。銀河鉄道の乗り込む前に、主人公のジョバンニは活版所で小さな鉛の活字を懸命に手作業で拾い上げ、版を組む下準備をします。
 この「活字星」という名前はジョバンニが拾い上げた一つ一つの文字がまるで銀河の星のように集まり印刷物を作っている様子をイメージして名付けました。
 星に一つ一つ個性があるように活版印刷工場で長年に渡り使用されていた活字にも一つずつ個性があります。実際に活字の中に溜め込まれた時間を感じてもらうためにインクのにじみこみや汚れ等をわざとそのまま残した状態でコーティングしています。こうした汚れを個性として感じながらこの活字星を楽しんでいただければ幸いです。
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by innerscape | 2011-02-16 00:40 | 情報デザインと風景

活版印刷グーテンベルクの関西系

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うちのアトリエの一階に活版印刷工場がある。
僕がこのアトリエに来る20年前からここで活版印刷をずっとしているウエダさん。
1年半前から僕が来て、最初はかなり怪しがっておられたのだが、今ではすっかり仲良しになっている。

活版印刷は今若い人の間では秘かなブームになりつつあるが、ウエダさんはそんな状況を全く知らずに毎日伝票ばかりを刷っている。
これはもったいないと想い、活版印刷を再生する計画を立てようと画策しているが印刷業界のことがもう一つわからずに困っていた。

しかし、関西で活版印刷機をお持ちの方は結構居られるらしく、ツイッターでお知り合いになった方々と一緒に関西の活版印刷を盛り上げようとネットワークを立ち上げる事にした。

その第一回目の会合を♭で行う。
皆さん印刷機をお持ちの会社の2代目の方々ばかりで、僕だけがウエダさんの代理という立場だったが、話は活版印刷から電子書籍が流行る中での活字文化の再生、そして地域貢献というところまで膨らむ。
グーテンベルクが発明した活版印刷で世界のメディアは画期的に変化した。
今はインターネットという媒体がそれに取って代わろうとしているが、情報であり物質である活字メディアはこれから違う形で流通していく必要があるのだろう。

これからうちのイベントのチラシも出来るだけ活版印刷を使ってしたいと考えているし、活版印刷があるアトリエとしてのポテンシャルを活かす方向で考えたい。

活版印刷で風合いのある名刺やはがき、フライヤーを作りたいという方は是非一声お声がけ頂ければ嬉しい。
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by innerscape | 2010-07-02 12:17 | 情報デザインと風景

人工知能学会で招待講演をしてきた

人工知能学会というところになぜか呼ばれて招待講演をしてきた。
松村さんという知り合いの研究者がフィールドマイニングという研究をしていて、環境に埋め込まれた情報を発掘するような活動を研究している。オフラインの情報学とでもいうような分野をこれから作って行きたいようで、その活動イメージにマッチしているという事で呼ばれた。

全く場違いな場所で発表する感覚はあったが、よく考えてみるとこれまでそんな場所でしか発表していないので、もう慣れたのだが、さすがに人工知能学会に呼ばれるというのは随分と遠くへ来たと感じる。

今年の開催場所は長崎なので、長崎観光も出来るかと引き受けて行って来た。

飛行機の中では5年前に一度お話を聞いたことがある京都大学の塩瀬さんと一緒になり、3人で長崎市内の会場へ。
塩瀬さんも僕と同じく招待講演という位置づけ。

それ以外ではフィールドマイニング部門では10人ぐらいの学会発表があるようだ。

発表が始まるとやはり情報技術のオンパレードで、浮いてしまうなぁと思いながら自分の番が来た。

いつものように自分が考える風景デザインの話からはじめ、作品や取り組みの話などを随分コンパクトに話したが、会場は大受けだった。
きっと普段オンラインの議論ばかりがされているので、僕のようにローテクでオフラインの話は珍しいのだろうと。

まだ確立されていない分野で、これからこの学会をきっかけに様々な研究が蓄積されて行くと思う。
僕のアトリエ♭を拠点に研究会も何度か開きたいというオファーもあり、情報系の研究者たちが出入りしてにぎやかになりそうだ。


学会発表の様子はこちら
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by INNERSCAPE | 2010-06-09 00:43 | 情報デザインと風景

GPSのコンペで最優秀賞獲得

a0091712_14213083.jpg衛星測位利用センター主催の「あっ!!と驚く位置利用サービスアイデア大募集」というコンペで、「parallel scape 都市空間の新しい楽しみ方」(花村周寛+森洋久)が最優秀賞を受賞しました。
表彰式にも出席してきたが、全72件の応募の中で最優秀を獲得したのは嬉しい限りです。

数年前から暖め続けてきたアイデアが繋がって行く感じがする。
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by innerscape | 2008-05-07 01:11 | 情報デザインと風景

ミッションハンダイグランドフィナーレ

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2年ほど前から、僕のワークインプログレス作品の一環として進めているデータハンダイというプロジェクトがある。
そのプログラムの一つとして一年前から「ミッションハンダイ」というのを開催して来たが、今日がその最終回を迎えた。
毎回、登録メンバーに「ミッション」と呼ばれるメールが送られ、そのミッションにもとづいて、阪大キャンパス内で写真を撮影し、投稿するというフィールドワーク型のイベントなのだが、1年は継続してしようということで続け、今日めでたく12回を迎えた。

投稿されたミッションは公開収録という事で、発表会が開かれる。
毎回ほとんど僕のソロライブのようになってしまっているが、これはれっきとした公開収録という事で、ウェブサイトに映像がアップされている。

今回は「ナラビハンダイ」ということで、”阪大の中で並んでいるモノを探せ”というミッションを発令した。
ちなみに、全12回のダイジェストもこの日に紹介をした。

01ナンバーワンハンダイ
02レッドハンダイ
03ザ・ハンダイ
04マチガイハンダイ
05ウラワザハンダイ
06オープンハンダイ
07ニカイハンダイ
08ヤネハンダイ
09ジハンキハンダイ
10ブルーハンダイ
11イタハンダイ
12ナラビハンダイ

内容あるいは僕のパフォーマンスにご興味を持たれた方はデータハンダイのウェブサイトへアクセスして映像をお楽しみ下さい。

楽しみながらしてるが、このプログラムは実は「情報と風景」との関係を考えようとして行っている。
例えば今回のように「並んでいるモノ」というキーワードや「赤」という視点を与えられる事で、風景を見るときのモードが変化するのではないか。今まで気づきもしなかったような並んでいるモノがふいに目に飛び込んで来る。
実はその事でいつも通っている道であっても、新たな風景は生むことが出来るのだと思う。

アートが果たす役割が仮にあるとすれば、きっと僕たちが何かを眺める時のメガネをいつもと変えさせてくれる事だと思う。
そして、それはそのまま新たな風景(ランドスケープ)を創造することでもある。
もちろん今まで通りの空間デザインやモノのデザインもするのだが、そんな事を考えながらこのプロジェクトでは情報という媒介物をデザインする事でランドスケープをデザインしている。
僕のこの試みがアートと呼ばれるのか、ランドスケープデザインと呼ばれるのか、それともただのパフォーマンスなのかは分からないが、今の所はまだこの手法の行く末に可能性を感じている。
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by innerscape | 2007-11-27 02:24 | 情報デザインと風景

デハEXPO開催+マチガイハンダイ

a0091712_137314.jpg本日はミッションハンダイアワードの日。
今回は「マチガイハンダイ」と称して、阪大の中のマチガイをたくさん探そうというのを行った。
やはりこの時期学生が少なかったというのと、テーマ設定が難しいというのもあって投稿数は激減している。
マチガイハンダイ

デハEXPOですが...
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by innerscape | 2007-02-22 01:20 | 情報デザインと風景

私“flw moon”が日々の生活の中で感じた事を見つめ直し記録します。
心のフィルターを通して見た日々のシーンをひとつづつ電脳に記憶させることで、果たしてどんな風景が見えてくるだろうか・・・?

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