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flw moon innerscape


私的風景の電脳記録
by innerscape
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アートは廃屋の可能性を開くか

日韓合同アートプロジェクトのためにイダンが♭へ来て5日経った。
今日から本格的に素材を見つけに行ったり、表現を考えている。

韓国のギャラリー「テレビジョン12」の方では既に奥中さんが今日から訪れているはずで、向こうは向こうでこれから本格化するだろう。
木曜日に僕が行った時には向こうでインスタレーションを展開する予定だった家が取り壊されていたのだが、一体どこで作品を制作するのだろうかと心配している。

さて、うちの♭の横には古い打ち捨てられた日本家屋がある。
便宜上♭♭(ダブルフラット)と呼んでいる場所だ。

ここを使ってイダンは作品を作ろうとしているが、この日韓プロジェクトには2つの大きなくくりがある。

一つはミッションプロジェクトと呼んでいるもので、互いのアーティストがそれぞれミッションを相手に出し、それをクリアするというもの。
どうやら日本と韓国の風習の違いやことわざなどに起因するミッションになるようで、規範として何を共有しているのかを浮き彫りにしようとしている。

もう一つは場所に根ざしたスペースワーク。
こちらはそれぞれの「家屋」に作品をインストールしていく。

彼女とは2日間ほどみっちりとディスカッションしたが、シャープな感性の持ち主だということがすぐに伝わる。日常生活というところにインスピレーションを得ながら作品を制作する作家で、手法は毎回異なる。
自分もそのタイプの作家だと思うが、一つの表現で一つの問いを発し続けることにある種の疑問を抱いている。彼女もそのタイプだ。

今回のこのプロジェクトにおける僕の意図の一つは、打ち捨てられた場所で、別の可能性をアーティストの表現が開くのかどうかということだ。
フラットでは自分が表現者としてそれを実践してきた。
倉庫にしか使い道の無かった場所にデザインを施し、様々な出来事を投げ込む事で2年経った今、場所にはある一定の価値を想像出来たのではないかと思っている。

次はそれをデザインという形ではなくよりパーソナルな表現としてのアートで開いてみるのが次のフェーズだ。
経済活動と結びつきにくいアートはなかなか位置付きにくいと思うが、それを一度限りの展覧で終了するのではなく、ストックとして場所に集積させることが重要ではないかと感じている。

果たしてアートはこの廃屋で可能性を開くのだろうか。
それを是非11月に確かめに来て欲しい。
by innerscape | 2010-10-03 14:56 | アート

私“flw moon”が日々の生活の中で感じた事を見つめ直し記録します。
心のフィルターを通して見た日々のシーンをひとつづつ電脳に記憶させることで、果たしてどんな風景が見えてくるだろうか・・・?

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